引き続き、ハワイ島の紹介です。今回は島南部のナアレフの町の路上で買ったアヒ(キハダマグロ)の話です。
サウスポイントを出て、ハワイ島南部のナアレフの街を通り過ぎる時に、交差点で”For Sale fresh Ahi 3$/lbs”という看板を見つけた。Joeさんに魚の話を聞いた後だったので気になってお店を探してみるが、魚屋らしきものは見つからない。諦めて帰ろうとしたら、どうやら道路脇に停められている(だいぶボロい)車で売っているらしい。こんな所で買って大丈夫かと不安になるも、地元の人はこういうスタイルで買うのかもしれないと思って、車の窓をノックした。車の中にいるのは高校生くらいの兄ちゃんで、タバコをふかしながら今日の売り上げと思われるお金を数えていた。
切り身の量り売りを買おうと思っていたら、一匹丸売りとのことで残念ながら買えそうもない。せっかくなので魚だけでも見せてもらうことにして、荷台のクーラーボックスを開けてもらうと、昨日の午後に釣ったという立派なマグロが三匹、氷と一緒に入れられていた。日本だったら絶対に買わない大きさだが、これくらいなら一匹買いもアリかなと、旅先でよく発症する「新しい経験ができればなんでもOK」的な思考になり、おまけに15ドルという値段にすごく得した気分になって、車のトランクにマグロを乗せて帰った。
コンドミニアムに戻ってから娘と一緒に魚をさばき始めるが、内臓を取り出して血が大量に出てきた瞬間に娘は180度態度を変えて「見るだけにする」と言い出し、私一人でさばく。
試食した結果、刺身でも食べられる鮮度だったが、血抜きをしていない影響か、もう少し寝かせた方が良いのか、生で食べるより焼いた方が美味しそうだったので、オリーブオイルと塩、ニンニクでソテーしてから、クニタケさんにもらったライムを絞って美味しく頂いた。
身は柔らかく、無駄な脂はない。噛むたびに、白身の美味い肉汁とライムの香りが口の中に広がる。ついでに頭もフライパンでソテーした。目の周りの柔らかい肉は、脂をたくさん含んでいて、キハダマグロの旨味が全て凝縮されているような味だった。