医療経済・政策学の研究者である津川友介さんの『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』を紹介します。私は昨年5月から健康を考えて3食自炊していますが、この本はタイトル通りシンプルな点がとても実践しやすく助かっています。それでは詳細です。
著者の津川友介さんについては、2014年に医療政策について調べているときに知った。彼のブログはとても分かりやすく、(やや統計の専門的な情報もあるが)一般向けに医療政策・経済学の研究内容を丁寧に解説している。特に、エビデンス(証拠)に基づいて正しいと言えることとそうでないことを分かりやすく解説している。
食事や健康については、書籍やインターネットに様々な情報があるが、素人には何が正しいか判断することは難しく、一つ一つ根拠となった研究結果を追うこともできない。そのため、私は信頼できそうな情報を継続的に発信している方の情報を取り入れることにしている。
「医療政策学×医療経済学」
https://healthpolicyhealthecon.com/
この本のエッセンスは、健康に良い5つの食品群と、健康に悪い2つの食品群の解説。これらは、複数のランダム化比較試験をまとめた方法(メタアナリシスという最も信頼性の高い研究手法らしい)で証明されているとのこと。彼のブログでも紹介されている。
”複数の質の高い研究で健康に良い(=脳梗塞、心筋梗塞、がんなどのリスクを下げる)と言うことが科学的に証明されているのは、(1)オリーブオイル、(2)ナッツ類、(3)魚、(4)野菜と果物(フルーツジュースではダメ)、(5)食物繊維を多く含む雑穀類の5つです。逆に、赤い肉(牛肉や豚肉のこと。鶏肉は問題ない。特にハムやソーセージなどの加工肉は体に悪い。)と炭水化物・糖質の2つは体に悪いので控えた方が良いことが分かっています。”
加えて、この本の
・白米などの「白い炭水化物」は避ける(精製されていなければ良い)
・「成分信仰」に陥らない(例えばβカロテンやリコピンなど健康に良いと言われる成分だけ取ろうとするのは間違い)
という点も参考になった。
ちなみに、医療政策に関しては下記のような情報を発信している。いずれも医療政策分野では常識的な内容だが(専門的な本を読めば同じようなことは大体書いてあるが)、それを分かりやすく端的に紹介している。