Ironman World Championship 2018(振返りと今後)

コナのレース後の3週間はスイム以外の練習をせずに、しっかり食べて3kg増量しました。レース後の悔しい思いは消化できて、これからの3年間がとても楽しみな状態になっています。レースからの学びとこれからについて記録しておきます。

1)今後3年はアイアンマンの自己ベスト更新に集中する
2)毎年6月のケアンズと新たな大会に年1回出場する
3)練習強度の配分を変える
4)スイムは週1レッスン+高頻度練習+レース前の中距離練習
5)バイクはヒルクライムの練習
6)ランはランニングダイナミクスを活用した効率の良い走り練習

———————-

1)今後3年はアイアンマンの自己ベスト更新に集中する

初出場となった今回のコナは、レース結果以外は全て満足できる内容だった。なので、次にコナに出るときは、年代別カテゴリーの上位20%程度に入れる実力を備えて、レース自体を楽しめる状態で参加したい。もちろん、毎年出場することで徐々にレベルアップを図るという考えや、レースで上位に入らなくても楽しめるという考えもある。また、行きたいと思っても、ずっと出場権を取れずに終わるという可能性もある。でも、それらを考えた上でも「次出る時はカテゴリー上位20%を狙える時」とすることが、自分に一番適していると感じた。

今回のレースでの、M35-39カテゴリー上位20%付近の選手と自分との差は、スイム6分、バイク25分なので、それぞれ今から8%程度のタイム短縮が必要となる。ランについては12分ほど遅れているが、バイクの向上と後で述べる効率的な走りがあれば、簡単ではないが実現の可能性は高いだろう。ひとつ上のM40-44カテゴリーでもスイムとバイクの遅れはほぼ同じで、ランに関しては今回の自分の記録の方が上回っていたので、やはり「スイム6分、バイク25分を短縮するようなレベルアップ」が当面の目標になる。

でも、この水準を来年実現できるかというと難しいので、今後3年はアイアンマンの自己ベスト更新を目標に、年2回レースに出場していきたい。

3年」としたのは、自分にとって長期で物事に取り組むにはちょうどよい期間であり、「年2回」も、ロングのレースを家族と仕事とのバランスを取りながら楽しむのにちょうどよい頻度と感じるから。そして「自己ベスト更新」を目標にするのは、タイム向上を楽しめる期間が長く続かない可能性があるから。というのも、2018年コナのM35-39M40-44M45-49カテゴリーの上位20%近辺のタイムを見ると、M35に対して、M40M45はそれぞれ+17分、+39分という結果で、2017年も同じく+12分、+34分という結果だった。いつから真剣にトライアスロンを始めたかによって選手ごとに伸びしろは違うとは思うが(実際に元MTB日本代表のオリンピック選手だった竹谷さんは49歳にして自己ベストを出した)、とは言え、世界トップレベルのコナ出場選手の結果を見ると、やはり40歳を過ぎるとタイム向上が難しくなる可能性も考慮しておくべきだろう。

そういうことから、これからの3年はコナではなく、アイアンマンのタイム向上に集中していきたいと思う。

2)毎年6月のケアンズと新たな大会に年1回出場する

毎年6月開催のケアンズは2017年に出場経験がありレース対策を立てやすい。また、気候もコースも良く、時差も少ない。そのため自分の改善状況を毎年確認するには最適だと思う。すでに2019年のレースにはエントリー済み。3年単位での目標実現を考えると、来年のケアンズはレースタイムにこだわりすぎず、バイクで突っ込んでどこまでランが持つかを検証する大会と位置づけようと考えている。

一方で、数年単位で楽しむには、マンネリ化しないように新しいチャレンジも必要。そうなると年の後半は今まで2回参加したマレーシアではなく、12月のバッセルトン(西オーストラリア)が良さそうに感じている。

3)練習強度の配分を変える

今年のコナでエイジグルーパーの新記録で優勝したM35-39カテゴリーのDan Plews博士が、「アイアンマンレースの場合、闇雲に高強度の練習をしても意味がなく、レースに特化した練習をすべき」ということをブログに書いていた。具体的には、低強度・中強度・高強度の練習時間配分について、低強度と高強度の時間が多くなるような時間配分(Polalized:両極型)ではなく、低>中>高となるような時間配分(Pyramidal:ピラミッド型)が望ましいとのこと。これはトライアスリート・トレーニングバイブルでも、Fast Track Triathleteでも、強度の高い練習ばかりではダメという同様の指摘があったこと。自分の場合、頭では理解しているつもりでも、結局は「練習した感」や「強くなった感」をもとめて、強度の高い練習を細切れでやっていた可能性が高い(そもそも把握できていないことも問題)。また、レースまでに達成すべきバイクの負荷レベルやランニングペースの目標は置いているものの、それをクリアすることに注意が行き過ぎ、その時の体の状態を感知することに注意が向いていなかった。このあたりのことを変えていこうと思う。

4)スイムは週1レッスン+高頻度練習+レース前の中距離練習

今回のレースでスイムの自己ベストが出て事前想定タイムを上回れた点は良かった。

ポイントは2つあって、ひとつは7月から普段通っているジムで久保埜コーチのレッスンを受け始めたこと。8月にはプライベートレッスンも複数回受けて、改善点の把握と修正するためのドリルを教えてもらい、個人練習を通して改善することができた。また、毎週水曜日に強度の高いレッスンを受けることで、他の日を技術練習にあて、週の練習ペースを作ることができた。これは今後も継続したい。

2つ目のポイントは練習頻度を高めたこと。レース前の3ヶ月は1ヶ月あたり約23回練習した。過去は17回や18回で、その時と比べて一回の練習量は少なくなったものの、レース結果も普段の練習でのスピードも向上できた。これくらいの頻度は引き続き維持しよう。

最後に、今まで実施したことがなく今後取り入れてみたいのは、レース前の400mくらいの中距離練習の繰り返し。コナではスピードを抑えて慎重に泳いだものの、2000mを超えたあたりから疲労を感じてしまった。後半にビルドアップできるようなペース配分も大事だが、長時間効率的に泳ぐための方法も必要な気がしている(それが何かは未だ分かっていないが)。

5)バイクはヒルクライムの練習

バイクは引き続きインドア中心に練習する予定で、まずはピラミッド形式での負荷別の練習時間の割り当てを試してみる。それに加えて、お世話になっているバイクショップの店長のアドバイスに従ってヒルクライムの練習を取り入れてみようと思う。まだアドバイス内容を咀嚼できていないが、どうやら上り坂で筋力に頼りすぎないペダリング、宮塚英也さんの言う「骨で乗る」ペダリングを身につけると良いらしい。アクアラインを通って千葉県・鹿野山がおすすめとのこと。

6)ランはランニングダイナミクスを活用した効率の良い走り練習

先週の練習記録にも書いたとおり、上下動比が6.8%(練習)から7.7%(コナ)と値が高いのが気になっていた。レース前の練習でも20km走の平均ペースが4:05/km30km走が4:21/kmでかなり一杯一杯だった。まだフルマラソンを走っていた4−5年前は、20kmなら3:50/km程度で走っていたのでどこかおかしい。そう思って、先週末に上下動を抑えるのではなく、速く走れて、結果として上下動が小さくなる走りはなにかを考えて走ってみたら、

・身体の真下近くで衝撃を吸収しながら着地する
・地面を蹴らずに胴体をそのまま水平に前に運ぶ(その時の着地した足の裏を後ろに滑らせる感じで)
・最後も胴体をそっと前に送り出すように脚を後ろに伸ばす
・イメージとしては重たい段ボール箱を抱えながら脚と箱に衝撃を加えないように走る感じ

それで走ると、体重はすでに2kg増えているのに4:00/kmから3:47/kmくらいで10kmを軽く走ることができ上下動比も5.7%に下がった。

まだ、これがレースでも効果的かはわからない。でもランの練習では一歩一歩に対する丁寧さというか技術面へのこだわりを持って練習していなかったので、その点を変えていこうと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください